手紙 東野 圭吾 (文庫 - 2006/10)
- 文庫: 428ページ
- 出版社: 文藝春秋 (2006/10)
- ISBN-13: 978-4167110116
- ASIN: 4167110113
進学,恋愛,就職,など,幸せをつかもうとする度に,兄の影に悩まされる.
兄からの悪意のない,とりとめのない手紙を軸に物語が進行していく.
そもそも兄の強盗殺人は弟のことを思ってのことであり,弟もこれを
分かっており,問題を難しくしている.
兄の存在をないものとして隠れて生きていくか,存在を真正面から受け止め
堂々と生きていくか,...
物語中でも,確信をついた社長のアドバイスにより,生き方を二転三転している.
非常に難しい問題ではあるが,「答えなんかない,何をどう選択するか,自分で
選ばないと意味がない」,まさにそのとおりだと思った.
作中の手紙にも得意の伏線が若干張られており,楽しめる.
# 由美子のアパートで見つける件は,鳥肌もの.
次は,何を読もうかな?
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