Wednesday, August 29, 2007

炊飯ジャー

先日,以下を購入した.

NP-HT10-XJ(ステンレスブラウン) 極め炊き(5合炊)
ZOJIRUSH

これまでの炊飯器は,なぜかほぼ新品の状態で数年間使用されて
いなかったもので,それを引っ張り出してきて4年ほど使用してきた.
よって,使用期間自体も結構長いが,それ以上に型が古く,
実際,液晶の電池が消耗しきって,なくなっている状態であった.
# 今回の炊飯器もそうだが,なぜか,炊飯器の電池は,
# 使用者が交換できない仕様になっている.なぜだろう?
そのため,コンセントを抜くたびに,時間が消えてしまう.
すなわち,コンセントを差し込むたびに,時間がリセットされてしまう.
そのため,タイマー予約を行うためには,そのたびに,いちいち,
時間を設定しなおす必要があった.
長いこと使用してきたので,だいぶ感覚が麻痺してきたが,
落ち着いて考えると,ものすごく不便であることに気づいた.
そこで,今回の購入に踏み切ったわけである.

最近の炊飯器はだいぶ進歩しており,かなりおいしく
ご飯を炊くことができるようである.
ご飯はほぼ毎日食べるものなので,やはり,できるだけ
おいしいご飯を炊きたいものである.
そこで,購入したのが,象印がおおくりする真空内釜圧力
IH炊飯ジャー,その名も 極め炊き(R) である.
# なんかおおげさだな.
当初は,釜にもこだわった,今回の3~4倍程度の,さらに
本格的なものを考えていた.
しかしながら,やはり,さすがに高価であったため,このモデルに
落ち着いた.
# ただのIH炊飯ジャーではなく,圧力IH炊飯ジャーであるところが
# ポイント.
# 釜は妥協したが,圧力は妥協したくなかった.
# といっても,釜も格段に進歩している.
# 象印製だけあって,魔法瓶の技術が生かされ,中に空洞があり
# 軽く仕上げることに成功している.
いろいろと調べたが,この価格帯で圧力IH炊飯ジャーだったので,
迷わず購入した.
# この価格帯でただのIH炊飯ジャーはたくさんあるが,
# 圧力が備わっているものはあまりない.

さて,これまでに何度かこの炊飯器により米を炊いているわけだが,
その感想は...大満足である.
これまでと同じ米を使用しているにも関わらず,粘り気,あまみが数段
増しており,見た目にも,古米が新米になったほどに感じられる.
ご飯単体でもおいしいし,どんぶりものでもご飯がおいしい.

ちなみに,以下も同時に購入した.
MK402X トレビーノ カセッティ402X
TORAY
こちらも,すこぶる快調である.

久しぶりにいい買い物をした.
他の古い電化製品の買い替えも検討しよう.

Monday, August 27, 2007

探偵ガリレオ

以下の本を読んだ.

探偵ガリレオ (文春文庫)
東野 圭吾 (著)
  • 文庫: 330ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2002/02)
  • ISBN-10: 4167110075
  • ISBN-13: 978-4167110079
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 0.8 cm
突然、燃え上がった若者の頭、心臓だけ腐った男の死体、
池に浮んだデスマスク、幽体離脱した少年…警視庁捜査一課の草薙俊平が、
説明のつかない難事件にぶ つかったとき、必ず訪ねる友人がいる。
帝都大学理工学部物理学科助教授・湯川学。常識を超えた謎に
天才科学者が挑む、連作ミステリーのシリーズ第一作。 ...とのこと.

東野 圭吾が描く,科学を題材にした純粋な探偵小説.
# テレビドラマ化されるようだったので,その前に読んでみた.
天才物理学者とその友人の刑事が活躍するミステリー作品.
この文庫の解説にも登場する佐野史郎がイメージになっているらしい.
# 残念ながら,読んだ感じ,イメージが一致しない...
# ドラマでは,福山雅治が演じるらしい.
理系出身の著者らしい,科学的なトリックが満載の内容となっている.
しかしながら,警察では,このようなトリックを見破ることが
できないのだろうか,とちょっと疑問に思ってしまう.
もちろん,特有の伏線もふんだんに盛り込まれており,大いに楽しめる.
また,短編集であるが,そのタイトルのつけ方もセンスがよい.
とりあえず,湯川学シリーズ第2弾も続けて読もう.

Sunday, August 26, 2007

世界一やさしい問題解決の授業

以下の本を読んだ.

世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく
渡辺 健介 (著)
  • 単行本: 120ページ
  • 出版社: ダイヤモンド社 (2007/6/29)
  • ISBN-10: 4478000492
  • ISBN-13: 978-4478000496
  • 商品の寸法: 18.8 x 14.6 x 1.8 cm
早くも大増刷決定! 慶応義塾高等学校での選択授業に決定!
世界的な経営コンサルティング会社で受けさせられる
「問題解決能力」のトレーニングを、中学生向けにカンタンに
ブレイクダウン。
世の中を生き抜くホンモノの思考力が身につきます!...とのこと.

問題解決のやり方を中学生にも分かるように簡単に説明した本.
その問題解決方法は,ある程度の大人であれば,おそらくすでに
無意識に実行しているものである.
# それとも,大人になってもこの程度のことができない人が,最近は
# 増えているのだろうか?
しかしながら,大部分の人は,これを図なり文章なりで実際に
具現化したことは多くなく,これを分かりやすい図は文章で
表現しているところに価値がある.
# コロンブスの卵とでも言おうか.
しかしながら,これを改めて教えられても,あまり役立つとは思えない.
# 中学生などに早めに教える分には,役立つのだろうか?

自分を内省するに,このような問題解決のプロセスは確かに,
誰かから教わったものではない.
しかしながら,逆に,これを自分で考えて実行することに意義が
あったように思われる.
よって,この具体的な方法を早い段階で教えることが必ずしもよいとは
言えないのではないか.
問題解決の方法は,ただ1つに決まっているわけではないので,
これを試行錯誤する過程が大事なのではないだろうか?

よって,子供に勧めるというよりは,いつまでたっても問題解決を
うまくできない大人にお勧めしたい1冊である.

Wednesday, August 22, 2007

「世界征服」は可能か?

以下の本を読んだ.

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書 61)
岡田 斗司夫
  • 新書: 190ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2007/06)
  • ISBN-10: 4480687629
  • ISBN-13: 978-4480687623
  • 商品の寸法: 17 x 10.6 x 1.8 cm
世界征服について,まじめに書かれた本.
# 何気なく,手にとってみた.
序盤は,ドラゴンボールなど身近な題材をとりあげ,
興味的な考察がなされており,楽しめる.
中盤では,世界征服の手順が示され,最終的には
世界征服は不可能,というか意味がない,という結論にたどり着く.
現在の世界は,階層は存在しても,階級が存在しない.
また,ネットなどにより,情報が極度に共有されている.
よって,特定階級のみの特権(負担)というものが存在せず,
これを支配するという概念も存在しない.
一昔前であれば,支配によりこれらを独占するといううまみが
あった.
# 織田信長が夜景を楽しんだように.
しかしながら,現在においては,そのようなうまみがない.
以上より,悪の秘密組織が世界征服をたくらむ必要性がないと
いう,ちょっと残念な結論となってしまう.
# それよりも,資本主義経済でがんばって稼いだほうが
# うまみがある,ということ.

ところで,後半で,悪が定義されている.
悪とは,その時代に信じられている価値観に反対することである,
とのこと.
すなわち,現在の思想に逆行し,資本主義経済を否定し,どんなに
働いても貧富の差が生まれず,また,ネットや情報にたよらず,
先生など目上の人の意見を尊重する,というのが現在の悪である.
# なんとも,儒教な世界.

資本主義経済で地道に稼ごう.

Thursday, August 09, 2007

吉原手引草

以下の本を読んだ.

吉原手引草 (単行本)
松井今朝子(著)
  • 出版社: 幻冬舎 (2007/03)
  • ISBN-10: 434401295X
  • ISBN-13: 978-4344012950
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 2.2 cm
なぜ、吉原一の花魁葛城は、忽然と姿を消したのか? 
遣手、幇間、女衒ーー人々の口から語られる廓の表と裏。
やがて隠されていた真実が少しずつ明らかになっていく……。
吉原を鮮やかに浮かび上がらせた、時代小説のあらたな傑作!
...とのこと. 第137回直木賞受賞.

吉原のスター花魁の失踪をめぐるミステリー.
確かに,吉原の裏事情がよく調査されており,興味深い内容ではある.
江戸の 粋 がありありと感じられる.
真実が少しずつあきらかになっていく,とあるが,実際には,
最後の方で一気にあきらかになる.
# その前から,若干の伏線はあるが.
その内容も,まあ,ありきたりなものである.
吉原の調査も含め,努力賞といったところか.
著者の今後の作品に関しては...様子見.

Monday, August 06, 2007

アサッテの人

以下の本を読んだ.

アサッテの人 (単行本)
諏訪哲史 (著)
  • 出版社: 講談社 (2007/7/21)
  • ISBN-10: 4062142147
  • ISBN-13: 978-4062142144
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 1.8 cm
「ポンパ!」 突如失踪してしまった叔父が発する奇声!
アパートに残された、叔父の荷物を引き取りに行った主人公は、
そこで叔父の残した日記を見つける。
現代において小説を書く試みとは何なのか?
その創作の根源にある問いに、自身の言葉を武器に格闘し、
練り上げられていく言葉の運動。
精緻にはり巡らされた構造と、小説としての言葉の手触りを
同居させた、著者の大胆な試み。
読書家としても知られる各氏をうならせた、
驚異の才能のデビュー作!
第50回群像新人賞と第137回芥川賞をダブル受賞し,
選考委員各氏が大絶賛...とのこと.

小説を書いていく工程を小説にする,というなんとも変わった作品.
このように書くとなんの変哲もないただの日記的なものを想像するが,
実際に読んでみると,見方が一変する.
普通の日記のように,時系列順に場当たり的に書いているのではなく,
非常に精緻な構造を有している.
# それとも,行き当たりばったりでここまで書いているとしたら
# それこそ,ほんとの天才.
内容もさることながら,この構造が凡人にはまねができない.
# というか,思いつかない,というか,思いついても実行しようとはしない.
しかしながら,どこまでが実話で,どこからがフィクション,あるいは
どこまでが小説でどこからがドキュメンタリーか?
アサッテ的思考をみごとにえぐる,卓越した感性であり,選考委員が
絶賛するのもうなずける.

この感性を生かした,今後の作品に期待.
# 普通の作品も読んでみたいなー.