Thursday, January 24, 2008

ネット未来地図

以下の本を読んだ.

ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書 595) [新書]
著者: 佐々木俊尚 (著)
  • 新書: 224ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2007/10/19)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 416660595X
  • ISBN-13: 978-4166605958
  • 発売日: 2007/10/19
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1.2 cm
新聞は消えるか? テレビの未来の形は? 政治も変える?
ネット普及による超情報化・双方向性型社会の、五年後の姿を大胆予測。
ビジネス・レポート作成に必携!...とのこと.

なかなか興味深い内容が書かれている.
WEB2.0 を主導してきた,アマゾンやグーグルの説明など,
まさに,これからのネット社会を生き抜くためには必須の知識.

なかでも,日本のTVの実情には驚かされた.
日本のテレビ局は放送免許が必要であり,その数が圧倒的に限られている.
# チャンネル数が少ない,ということ.
そのため,制作会社は勝手に番組を放送するわけにはいかないので,
結局,制作した番組をテレビ局に売ることでしか収益の道がない.
テレビ局は,巨額のCM費の一部を使い,制作会社から番組を買う.
このようにして,放送免許を持つ数少ないテレビ局は,自分自身では
ほとんど何もすることなく,収益をあげている.
# ありがちな話ではあるが...
すなわち,番組などのコンテンツではなく,それを放送するコンテナが
主導になっている,ということである.
これに対して,アメリカなどでは,チャンネル数が圧倒的に多く,
コンテンツ本位の体制となっている.
日本もこれを見習えばよいのだが,そう簡単ではないらしい.
# 放送免許を独占しているテレビ局が既得権益をそう簡単に
# 手放すはずがない.
しかし,グーグルに代表されるように広告をコンテンツに載せることが
できれば,コンテナ主導の,現在の日本のテレビ局モデルは崩壊する.
# YouTube や HDDレコーダーもあるし.
このようにして,真に競争的に,よい番組が生まれることを期待する.

Tuesday, January 22, 2008

となりのクレーマー

以下の本を読んだ.

となりのクレーマー―「苦情を言う人」との交渉術 (中公新書ラクレ 244) [新書]
著者: 関根 眞一 (著)
  • 新書: 198ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2007/05)
  • ISBN-10: 4121502442
  • ISBN-13: 978-4121502445
  • 発売日: 2007/05
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.6 x 1.2 cm
苦情処理のプロが、1300件以上を対応した体験とそこから得た知見から、
相手心理の奥底まで読んで対応する術を一挙に伝授する。イチャモン、
無理難題、 「誠意を見せろ!」、「ふざけるな!」、詐欺師、ヤクザ…
次々登場するクレーマーとのバトルの実例が余りにリアルだ。
こわい、異常だ、はらはらする……で もかなり面白い「人間ドラマ」の数々。
「苦情社会」の到来で、どこにでもいる、誰もがなりうるコマッタ人への対処法を
一冊にした話題作。...とのこと.

アメリカ型に個人の主張が強くなった日本において発生している多くの
苦情,クレームを取り上げた本.
著者の実体験に基づいており,苦情処理の裏側が分かる.
クレームは宝の山,とはそのとおりで,クレームにより店の対応や
商品が改善されたりすることも,最近では多い.
# ので,私もできるだけ正当なクレームは挙げるようにしている.
# でも,たいてい,担当者の対応が大きくものをいうような気がする.
これが度を越すと,コマッタ人になる.
本書には,このコマッタ人がたくさん登場する.
# こうならないように気をつけよう.
対応策としては,結局は,クレームの本質,すなわち,その人が
何を求めているかを,正確に把握することが重要とのことである.
# そのためには,大きな声で恫喝したり,部下を叱りつけたりするらしい...
そのためにも,客を信用することは大事なようである.
「確認できない限りは,客を信じる」
覚えておこう.