片想い
東野 圭吾
- 文庫: 622ページ
- 出版社: 文藝春秋 (2004/8/4)
- ISBN-13: 978-4167110093
- ASIN: 4167110091
彼女から、殺人を告白された哲朗は、美月の親友である妻とともに、
彼女をかくまう.そして...
メビウスの帯上でのさまざまな 片思い を描いた作品.
10年という歳月,それぞれの環境の変化,性同一性障害を含む
それぞれの立場,これらが複雑に絡み合い,物語は進行していく.
過去の作品「秘密」において,妻と娘で表現していた「外見と中身」を
男と女で表現しているらしい.
戸籍交換,身元不明の殺人犯のトリックなどは,気をつけて読まないと
混乱するくらい,ややこしい.
# けど,面白い.
また,アメフトのポジションになぞらえて,それぞれの立場,行動が
書かれているのは興味深い.
# アメフトに詳しければ,さらに楽しめるのだろう.
# 筆者はアメフトの熱心なファンらしい.
600ページもあるのに,飽きることなく,一気に読めてしまう.
これだけの執筆力を持つ作家は,そう多くないであろう.
# たぶん.
やはり,私好みの作家である.
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