Tuesday, July 27, 2010

バイバイ、ブラックバード

以下の本を読んだ.

バイバイ、ブラックバード
伊坂 幸太郎 (著)
  • 単行本: 272ページ
  • 出版社: 双葉社 (2010/6/30)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4575236950
  • ISBN-13: 978-4575236958
  • 発売日: 2010/6/30
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 2.4 cm
「理不尽なお別れはやり切れません。でも、それでも無理やり笑って、
バイバイと言うような、そういうお話を書いてみました」(伊坂幸太郎)。
太宰治の未完の絶筆「グッド・バイ」から想像を膨らませて創った、
まったく新しい物語。
1話が50人だけのために書かれた「ゆうびん小説」が、いまあなたのもとに。
...とのこと.

伊坂氏の新作につき,迷わず,読んでみた.
1話が50人だけのために書かれた本.
# といっても,これが刊行されているわけだから,これを
# 受け取っていた50人の人には気の毒な話だ.
最近の作品同様,そんなに伏線は用意されていない.
# 最大の伏線はパンか.
大きな怪物(?)のような女と主人公が,主人公が5股をかけていた
女性たちに別れを告げていく物語.

怪女は,体も態度も大きく,人間社会では理不尽なことも,自分の信念と
辞書(?)に従って行動する.
社会には適合しないが,ある意味,的を射ており,共感できるところもある.
これにより,主人公の思惑どおりにことが運ぶ部分が多々ある.
# でも,書き下ろしの最終章から分かるとおり,繭美も女ということか.

最終章では,若干のリンクを臭わせていた.
# 昔の伊坂氏であれば,ここで,すべてが結びつくのだろうな.
# また,他の作品に登場しても良さそうな人物たちもいるが,
# やっぱり登場させないのだろうな.
楽しめる内容であった.

Sunday, July 11, 2010

真昼なのに昏い部屋

以下の本を読んだ.

真昼なのに昏い部屋
江國 香織
  • 単行本: 210ページ
  • 出版社: 講談社 (2010/3/25)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062161052
  • ISBN-13: 978-4062161053
  • 発売日: 2010/3/25
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.2 x 2.6 cm
会社社長の夫・浩さんと、まるで軍艦のような広い家に暮らす美弥子さんは、
家事もしっかりこなし、「自分がきちんとしていると思えることが好き」な主婦。
大学の先生でアメリカ人のジョーンズさんは、純粋な美弥子さんに心ひかれ、
二人は一緒に近所のフィールドワークに出かけるようになる。
時を忘れる楽しいおしゃべり、名残惜しい別れ際に始まり、
ふと気がつくとジョーンズさんのことばかり考えている美弥子さんがいた―。
...とのこと.

それなりの話題作につき,読んでみた.
江國 香織の意欲作とのこと.
家事をしっかりこなす普通(?)の主婦が,近所のアメリカ人と出会い,
転落の末,世界の外に出て,真理を見つける物語.
アメリカ人は,大学に非常勤で勤めており,町中を散策するフィールドワークを
趣味とする.
主婦は,これにつきあうことになり,徐々に,2人の距離が縮まっていく.
# 銭湯に行ったりするのがターニングポイントかな.
最後の方で,述べられているように,2人で散策する姿は,たとえ何ら
やましいことがないとしても,近所では目立つに違いない.
# 本人にとっては盲目か.
そのうち,転落し,世界の外に出ることになる.
夫は,さぞかし意味が分からないことだろう.
# これに対して,アメリカ人のフワフワした感じはいったい...
これが,新しい江國ワールドか.
# あまり興味がないかな.

Saturday, July 10, 2010

言語世界地図

以下の本を読んだ.

言語世界地図
町田 健
  • 新書: 215ページ
  • 出版社: 新潮社 (2008/05)
  • ISBN-10: 4106102668
  • ISBN-13: 978-4106102660
  • 発売日: 2008/05
  • 商品の寸法: 17.2 x 11 x 1.4 cm
世界に存在する言語数は七千にも及ぶ。
単純に計算すると、一つの国で何と三十以上もの言語が
使われていることになる。
その中から四十六の主な言語を取り上げ、成り立ち、使われている地域、
話者数、独自の民族文化を徹底ガイド。
言葉を使うとは、単に他者に意味を伝達するだけではない、
社会的なアイデンティティーを表すことでもある。
言語の奥深さ、多様さ、面白さ、そして社会情勢にかかわる背景などを
紹介する。
...とのこと.

気になる話題につき,読んでみた.
車に積んであり,待ち時間の細切れ時間で読んだため,非常に
長い月日を費やし,やっと読み終えた.
六千から七千と言われる世界の言語から,46言語を取り上げた本.
日本語,英語,は当然のこと,まったく聞いたことのないさまざまな
言語の成り立ち,特徴が記されている.
よくまとめたものだと感心するが,あまり頭には入っていない.
必要に応じて,読み直そう.