聖女の救済[単行本]
東野 圭吾
- 単行本: 384ページ
- 出版社: 文藝春秋 (2008/10/23)
- ISBN-10: 4163276106
- ISBN-13: 978-4163276106
- 発売日: 2008/10/23
- 商品の寸法: 19 x 13.8 x 2.2 cm
切り出されていた妻には鉄壁のアリバイがあった。
草薙刑事は美貌の妻に魅かれ、毒物混入方法は不明のまま。
湯川が推理した真相は…虚数解。「ガリレオ」情念の長篇。...とのこと.
東野氏,2冊同時刊行の長編の方.
短編の方と同様,こちらにも,容疑者x までは登場しなかった
内海薫が登場し,活躍している.
今回の物語は,「女」がキーワードであることからも,重要な役割を
担っている.
# テレビ以上に明晰.
今回も緻密なトリックが描かれており,読みながら自分で謎解きを
してみる楽しみもある.
しかしながら,読みながらこのトリックを予想できた人はいないだろう.
# 今回のトリックは,何もしないことだから.
虚数解に対応付けるのもちょっと無理がある気もする.
# なお,科学的なトリックは,あまりなかったが,それは置いておこう.
# 他にも,そんな作品はあったはず.
しかしながら,最後の謎解き部分は,非常に奥が深いものであった.
# 主人公の心情を考えると特に.
# まさに,救済 なわけだ.
密かに主人公に惹かれていた草薙が,犯行の決め手を持っていたところも
非常に興味深い.
短編シリーズの方が人気が高いようだが,容疑者x 同様,長編も面白いと
思う.
続編にも期待しよう.
# さらに,テレビ,映画化もされるのだろうか.
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