Wednesday, March 10, 2010

神様のカルテ

以下の本を読んだ.

神様のカルテ
夏川 草介
  • 単行本: 208ページ
  • 出版社: 小学館 (2009/8/27)
  • ISBN-10: 4093862591
  • ISBN-13: 978-4093862592
  • 発売日: 2009/8/27
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 1.8 cm
栗原一止は信州の小さな病院で働く、悲しむことが苦手な内科医である。
ここでは常に医師が不足している。
専門ではない分野の診療をするのも日常茶飯事なら、
睡眠を三日取れないことも日常茶飯事だ。
そんな栗原に、母校の医局から誘いの声がかかる。
大学に戻れば、休みも増え愛する妻と過ごす時間が増える。
最先端の医療を学ぶこともできる。
だが、大学病院や大病院に「手遅れ」と見放された患者たちと、
精一杯向き合う医者がいてもいいのではないか。
悩む一止の背中を押してくれたのは、高齢の癌患者・安曇さんからの
思いがけない贈り物だった。第十回小学館文庫小説賞受賞作。

神の手を持つ医者はいなくても、この病院では奇蹟が起きる。
夏目漱石を敬愛し、ハルさんを愛する青年は、信州にある
「24時間、365日対応」の病院で、今日も勤務中。
読んだ人すべての心を温かくする、新たなベストセラー。
第十回小学館文庫小説賞受賞。
...とのこと.

何とはなしに読んでみた.
田舎の医師不足で悩む小さな病院で働く医師の物語.
だいぶ優秀なようだが,アウトローでこの病院にやってきたらしい.
まわりの奇妙な人たちとうまいことやっている.
# 自分がもっとも変人か.
妻を細君と呼ぶなど,古い言葉づかいは,敬愛する夏目漱石の影響らしい.
現場の医師の大変な境遇がうまく綴られている.
それでいて,大変さを感じさせないところは,著者の技量によるものか.
よくこれだけ調べたものだ,と思ったら,著者は医学部出身の実際の
医者らしい.
# 海堂 尊みたいだな.
内容的には,そんなに突飛なものではなく,ほぼ想定されるものであった.
# ちょっと,軽すぎかな.
しかしながら,心温まる部分もあり,それなりに読める.
今後に期待しよう.
# キャラがもっとしっかりしていれば,シリーズ化も可能か.

# なお,「一止」で「正」とは,ずいぶんと手が込んでいるな.

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