Monday, August 24, 2009

貧乏はお金持ち

以下の本を読んだ.

貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する
橘 玲 (著)
  • 単行本: 311ページ
  • 出版社: 講談社 (2009/6/4)
  • ISBN-10: 4062153580
  • ISBN-13: 978-4062153584
  • 発売日: 2009/6/4
  • 商品の寸法: 18.8 x 12.8 x 3.2 cm
会社に左右されず独立した人生を歩むには?
サラリーマンは国からも企業からも搾取され、使い捨てられる
運命しかない。
経済的独立を果たすために「一人法人」化し、全てのメリットを
享受せよと説く画期的書
「正社員になることが幸福だ」という昨今の風潮に違和感が
あって、もうひとつの (オルタナティブな)生き方を実践的な
知識とともに提案してみたい、というのが本 書を書いたきっかけです。
ファイナンス(会計や税務・資金調達)は企業のためだけ の
ものではなく、個人の人生設計にも役に立ちます。
グローバル化という現実をイデ オロギーで否定しても
なんの意味もありません。
いま必要とされているのは、一人ひ とりがサバイバルするための
知識と技術ではないでしょうか。
...とのこと.

タイトルに惹かれて読んでみた.
現代の不景気を,貧乏ながらも,物質的な豊かさではなく,
心の豊かさにより,生きていくことを説く本...かと思ったが,
まったく違う内容だった.
本当に,個人としては貧乏ながらも,全体として裕福になる
ための手段が書かれている.
その手段が,法人化である.
要は,個人を法人化し,サラリーマンは,現在の仕事を
委託業務に変更する.
あとは,個人の収入を貧乏,すなわち 0 になるように設定し,
さらに法人としての必要経費や税金などで,実質の収入を
増やす,ということらしい.

たしかにそのとおりではあるが,ふつうの個人がいきなり
マイクロ法人を立ち上げ,会社と委託契約を結べるとは
考えにくい.
# よって,現実味も薄い.
しかしながら,現在の日本社会における,特に,社会保険や
年金制度等でのサラリーマンの重要性(不利さ)や,
法人(会社)の位置づけ(有利さ)などは改めて分かった.
# サラリーマンが,きちんと保険料を払わなくなったら,本当に
# 制度そのものが破綻だな.
また,年功序列におけるピラミッド構造の崩れなど,今後の
日本経済の限界も感じられ,いろいろと考えさせられた.
# よって,本質的に,不景気を脱するのは,難しいな...

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