Friday, August 28, 2009

エスケープ!

以下の本を読んだ.

エスケープ!
渡部 健 (著)
  • 単行本: 225ページ
  • 出版社: 幻冬舎 (2009/07)
  • ISBN-10: 4344017080
  • ISBN-13: 978-4344017085
  • 発売日: 2009/07
  • 商品の寸法: 19.2 x 12.6 x 2.2 cm
シュウは会社の内定も決まり、かわいい彼女もいる大学四年生。
春からは忙しく働き、数年後には彼女と結婚して子どもをもうける予定―。
「でもなあ、そんな人生って…正直、楽しそうじゃないな」将来は
約束されている。
でも、その将来には何も刺激がない。ぜいたくな不満だと頭では
理解している。けれど…。
そんなある日、シュウは人生を変えるかも知れない雑誌記事を
見つけてしまった。
「プロが語る!空き巣手口のすべて!」その日からシュウの日常は一変。
かつてない情熱で入念に計画を立て、人生で初の興奮を覚えながらの
綿密な下見。
すべては完璧で、安全だと思われた空き巣計画。
が、しかし…忍び込んだ家の中にはなんと―。
...とのこと.

コント職人,アンジャッシュの渡部 健による処女作につき,
読んでみた.
内容は,まさに,アンジャッシュのコントそのものであった.
勘違いが奇跡的にかみ合い展開していく話には,局所的に
笑えるところが多数あった.
特に,アンジャッシュ好きには,間違えなく,笑えるだろう.
内容も面白く,ふだん本を読まない人にも,テンポよく
読むことができるだろう.
この読みやすい原因は,良くも悪くも,表現のチープさ(陳腐さ)による
ものと考えられる.
各登場人物の設定が不完全,伏線も中途半端,文章自体の表現も稚拙,
など,言い始めるときりがない.
# 週刊誌の件や,最後のコラボスニーカーの件などは,もっと
# 充実させられるような気がする.
しかしながら,非常に才能を感じさせる内容であった.
# 劇団ひとりには及ばないが.
上記の問題点は,経験を積むことにより,十分解消可能であると
考えられるので,この後の活動に期待したい.
たぶん,ふだんのネタのように,小説の題材は持っていると
思うので,ぜひ,今後も2本,3本と作品を書き続けてもらいたい.

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