Sunday, October 25, 2009

思考の整理学

以下の本を読んだ.

思考の整理学
外山 滋比古
  • 文庫: 223ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (1986/4/24)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4480020470
  • ISBN-13: 978-4480020475
  • 発売日: 1986/4/24
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.2 cm
アイディアが軽やかに離陸し、思考がのびのびと大空を駆けるには?
自らの体験に則し、独自の思考のエッセンスを明快に開陳する、
恰好の入門書。
...とのこと.

話題の本につき,読んでみた.
まさに,思考の整理に焦点を当てた本.
30年も前に書かれたとは考えられないくらい,現代においても
そのまま通用する内容.
# 思考自体は,時が経っても,変わらない,とも言える.
非常に考えさせられる内容であり,とりあえず,読んでおいて
損はない本である.
しかしながら,解釈の仕方も個人差がありそう.
それでもなお,個人のとらえ方のレベルが違おうとも,誰にとっても
有益な内容と考えられる.

飛行機とグライダー,朝飯前,寝させる,ひとりでは多すぎる
(セレンディピティ),アナロジー(ことわざ),
メタ化(スクラップの仕方,つんどく法),整理(忘却,時の試練),
既知と未知,などなど

とにかく参考になる.教訓にしよう.
# でも,朝飯前の実践は難しいな.

Thursday, October 22, 2009

埋もれる

以下の本を読んだ.

埋もれる
奈良 美那 (著)
  • 文庫: 316ページ
  • 出版社: 宝島社 (2009/7/4)
  • ISBN-10: 4796670920
  • ISBN-13: 978-4796670920
  • 発売日: 2009/7/4
  • 商品の寸法: 15.6 x 10.2 x 1.6 cm
26歳の由希は、ソウルでアルバイトをしながら韓国語を学んでいる。
大企業に勤めるパクと付き合いながらも、由希は彼との生活に一歩を
踏み出せずにいた。
そんなある日、作家志望の無骨な男、テソクと知り合う。
パクを裏切る行為と知りながら、テソクとの激しい性愛に溺れる
由希だったが--。
リアルな心理描写と濃厚な官能シーンに絶賛の声が上がった、
第3回「日本ラブストーリー大賞」大賞受賞作品。
...とのこと.

上述のとおり,日本ラブストーリー大賞受賞作につき,読んでみた.
ワーキングホリデーで韓国に行っている女性の話.
堅実ながらも平凡な男性と,仕事も含め非常に不安定な作家志望の
スリリングな男性との間で揺れ動く.
彼女自身が,子どもの頃,転校を繰り返していたため,その土地に
馴染めず,なれた頃にはまた移動ということを繰り返していた.
# これにより,いじめも受けた.
そのため,定礎のような「永遠」にあこがれる.
これは作家志望の韓国人男性にも共通しており,この物語での
一つのテーマとなっている.
# 風とともに去りぬの土地だったり,小説中の定礎だったり.
韓国のことがいろいろと詳しく書かれており勉強になった.
しかしながら,ストーリーとしては,ありがちな話.
リアルな心理描写と濃厚な官能シーンに絶賛の声,とのことだが,
こちらも,そんなにたいしたことはない.
# 番う,とか,いろんな表現はあったが.
韓国社会を知るには,よい本かもしれない?

Sunday, October 18, 2009

新参者

以下の本を読んだ.

新参者
東野圭吾
  • 単行本: 348ページ
  • 出版社: 講談社 (2009/9/18)
  • ISBN-10: 4062157713
  • ISBN-13: 978-4062157711
  • 発売日: 2009/9/18
  • 商品の寸法: 19 x 13.4 x 3 cm
立ちはだかるのは、人情という名の謎
日本橋の片隅で発見された四十代女性の絞殺死体。
「なぜ、あんなにいい人が」と周囲は声を重ねる。
着任したばかりの刑事・加賀恭一郎は、未知の土地を
歩き回る。

「この町のことを思い浮かべるだけで、忽ち様々な人間が
動きだした。
そのうちの一人を描こうとすると、そばにいる人々の姿も
描かざるをえなくなった。まる でドミノ倒しのように、
次々とドラマが繋がっていった。同時に謎も。
最後のドミノを倒した時の達成感は、作家として初めて
味わうものだった」――東野圭吾
...とのこと.

東野圭吾,最新作につき,読んでみた.
9つの短編からなるが,全体として,大きなストーリーと
なっている.
それぞれの章にオチがあり,それらが伏線となり,全体の
ストーリーとなっている.
# 保険外交員,人形焼き,食用ばさみ,子宝いぬ,銀行近くの
# 洋菓子屋,翻訳家の友,隠し子,50円玉指輪,会計士,
# 独楽,上杉刑事
犯人の大どんでん返しはないが,それぞれのつながりを
考えながら読み進むと非常に奥が深い.
場所が日本橋で,人情がテーマになっているらしい.
# いろいろ調べたことだろう.
最後に,上杉刑事と組んだ理由も明かされており,改めて,
加賀恭一郎の眼力に脱帽である.