アップル、グーグル、マイクロソフト クラウド、携帯端末戦争のゆくえ (光文社新書)
岡嶋 裕史
- 新書: 181ページ
- 出版社: 光文社 (2010/3/18)
- ISBN-10: 4334035531
- ISBN-13: 978-4334035532
- 発売日: 2010/3/18
- 商品の寸法: 16.6 x 10.6 x 1 cm
代表的企業の事例を取り上げ、その戦略を解説し、クラウドでも
出遅れた日本企業の生き残り方法を模索する。
課金を制する企業がインターネットを制す。
クラウドと、クラウドの「窓」の役割を持つ携帯端末。
その戦場でも日本は“敗戦”を迎えるのか―。
...とのこと.
タイトルに惹かれ,読んでみた.
最近はやりのクラウドを中心に,各社のスタンスを示している.
最終的には,クラウド自体を主眼とはしていない,アップルが
のど元,すなわち,マーケットプレイスを押さえており有利か.
確かに,クラウドの便利さを享受できたとしても,実際の
支払いには尻込みするケースが多い.
これに対して,iTunes ストアなどでは,何となく曲や手軽な
アプリを購入することがある.
これに対して,クラウドの生みの親といってもよい google の場合,
やはり,課金システムは弱い.
これでは,クラウドが普及したとしても,(広告以外で)収入に
つなげるのは,難しいだろう.
# android の影響で,マーケットプレイスは登場する(している)
# だろうが.
マイクロソフトは,相変わらずの,便乗,後追い商法である.
マイクロソフトの強みは,過去の資源が,こちら側に残っていることである.
オンプレミス(こちら側)の情報を,google のクラウド(あちら側)に
渡さないよう,必死である.
それでも,クラウド化の流れは止められず,妥協策として,アズールを
提供している.
それにしても,アズールとは,「紺碧」等を意味しており,「空」を指す.
よって,「窓」(Window)の外には,「雲」(クラウド)があり,さらに
その上に「空」(azure)が覆い被さっている,とは,よくできている.
# その雲は,いまだ厚く覆ったままだが.
また,前半の,仮想化,スケールアップ(アウト),データセンタなどの
話も興味深い.
# google が電力会社を買い取ったりするわけだ.
# 海外のデータセンタは,なんと野ざらし.
後半では,出遅れ感のある日本企業にも触れている.
スマートフォンの普及に乗じて,ガラパゴス化したといわれる高機能な
日本のケータイはどのように進化していくか,見守ろう.
No comments:
Post a Comment