Wednesday, February 02, 2011

KAGEROU

以下の本を読んだ.

KAGEROU
齋藤 智裕
  • 単行本: 236ページ
  • 出版社: ポプラ社 (2010/12/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 459112245X
  • ISBN-13: 978-4591122457
  • 発売日: 2010/12/15
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 2.6 cm
第5回ポプラ社小説大賞受賞作。『KAGEROU』―儚く不確かなもの。
廃墟と化したデパートの屋上遊園地のフェンス。
「かげろう」のような己の人生を閉じようとする、絶望を抱えた男。
そこに突如現れた不気味に冷笑する黒服の男。
命の十字路で二人は、ある契約を交わす。
肉体と魂を分かつものとは何か?人を人たらしめているものは何か?
深い苦悩を抱え、主人公は終末の場所へと向かう。
そこで、彼は一つの儚き「命」と出逢い、かつて抱いたことのない
愛することの切なさを知る。
水嶋ヒロの処女作、哀切かつ峻烈な「命」の物語。
...とのこと.

話題作につき,読んでみた.
そんなにひどい内容ではないとは思ったが,良くも悪くもとにかく
軽い 作品であった.
文章表現自体は,結構しっかりしている.
しかしながら,全体の構成,話の展開など,広い視野では中途半端感が
否めない.
# よって,さすがに,何をもって,ポプラ社小説大賞としたのかは
# 疑問符がつく...
# この賞自体にも傷がつきそうな気が...
それでも,移植された手や少女の心臓,脳移植,人工心臓のハンドルなどには
おもしろみを感じられた.
あとは,ヤシロやデパートの屋上,防空壕の件などはもっとふくらませても
よかったかもしれない.

命がテーマと言うのでどんなに重たい作品かと思ったら,なんと軽いことか.
# 映像化はたやすそうだが.
著者の今後はどうなるかな.

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