サラの柔らかな香車
橋本 長道
- 単行本: 232ページ
- 出版社: 集英社 (2012/2/3)
- 言語 日本語
- ISBN-10: 4087714411
- ISBN-13: 978-4087714418
- 発売日: 2012/2/3
- 商品の寸法: 19 x 14 x 2.6 cm
彼女に将棋を教えるといつしか奇跡的な才能が開花する…。
「天才とは何か?」厳しくも豊かな勝負の世界を生き生きと描き出す快作。
第24回小説すばる新人賞受賞作。
...とのこと.
将棋を題材とした作品につき,何となく読んでみた.
女流名人と主人公である青い目の少女における戦いの時間軸上に
彼女たちにまつわるエピソードが入ってくる.
解説者,少女を育てた元棋士,女流名人にあこがれた少女,など多彩.
ある意味英才教育を受けたブラジルから来た少女は,将棋の一手一手に
におい,イメージを感じる.
この少女との戦いに敗れた女流名人は,失明もあり,将棋をやめる
覚悟をするも,それでも,続行を決意する.
少女は,女流ではに名人を目指すことを「将棋にかつ」という単純な
ことばで宣言する.
これで物語は基本的に終了なのだが,感想戦として書かれている内容が
また,おもしろい.
少女時代に駆け出しであった青い目の少女に,小学校女子名人戦で敗れ,
女流棋士の夢をあきらめた少女が再登場.
夢をあきらめたように見えたが,陰ではネット将棋で腕を磨いており,
青い目の少女に対抗しようとしていた!
学園祭では青い目の少女に負けた(?)ようだが,改めて,女流ではない
棋士を目指す,と宣言し,物語を締めくくっている.
# 今後の展開も期待できそうだな.
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