利休にたずねよ
山本 兼一
- 単行本: 418ページ
- 出版社: PHP研究所 (2008/10/25)
- ISBN-10: 4569702767
- ISBN-13: 978-4569702766
- 発売日: 2008/10/25
- 商品の寸法: 19.2 x 13.4 x 3.2 cm
感じさせる若者が恋に落ちた。
堺の魚屋の息子・千与四郎――。後に茶の湯を大成した男・
千利休である。
女のものと思われる緑釉の香合を肌身離さず持つ利休は、
おのれの美学だけで時の権力者・秀吉に対峙し、気に入られ、
天下一の茶頭に昇り詰めていく。
利休は一茶人にとどまらず、秀吉の参謀としてその力を如何なく発揮。
秀吉の天下取りを強力に後押しした。
しかし、その鋭さゆえに、やがて対立。
秀吉に嫌われ、切腹を命ぜられる。
本書は、利休好みの水指を見て、そのふくよかさに驚き、
侘び茶人という一般的解釈に疑問を感じた著者が、利休の
研ぎ澄まされた感性、色艶のある世界を生み出した背景に
何があったのかに迫った長編歴史小説である。
著者の山本兼一氏は、直木賞候補になること2回。
いま最も勢いのある時代小説作家。気骨ある男を描いて定評がある
山本氏の新境地。
ぜひご一読いただきたい。
...とのこと.
直木賞受賞作につき,読んでみた.
千利休を,違った角度から非常に深く読み解いた作品.
# 並大抵の調査量ではないものと思われる.
# このあたりは,松井今朝子,吉原手引草に通ずるところがある.
# しかしながら,こちらの方が,考察が深いか.
章ごとに,本人をはじめ,武将や茶人,妻,愛人などが登場する.
また,章が進むごとに,時間がさかのぼるスタイルである.
# この形式は,桜庭 一樹,私の男に通ずる.
# はやりものか.
よって,最初の方での疑問点が徐々に明らかになっていく.
とくに,緑釉の香合がキーとなる.
# 最初はなんだかよく分からなかったが,ただの名器ではなく,
# 最終的には,とても奥深い秘密が判明.
# 後は木槿の件なども秀逸.
一般的な茶の達人という見方にとどまらず,美の探求者としての
利休が見事に表現されている.
# 別に利休に詳しいわけではないが.
本当かどうかは不明だが,少なくとも著者の見解としての
侘び茶のルーツが書かれていて面白い.
なかなか難しい内容ではあったが,楽しめる作品であった.
# きちんと読めば,もっと楽しめるかな.
一般的な茶の達人という見方にとどまらず,美の探求者としての
利休が見事に表現されている.
# 別に利休に詳しいわけではないが.
本当かどうかは不明だが,少なくとも著者の見解としての
侘び茶のルーツが書かれていて面白い.
なかなか難しい内容ではあったが,楽しめる作品であった.
# きちんと読めば,もっと楽しめるかな.
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