Wednesday, March 02, 2011

デカルトの密室

以下の本を読んだ.

デカルトの密室 (新潮文庫)
瀬名 秀明
  • 文庫: 617ページ
  • 出版社: 新潮社 (2008/5/28)
  • ISBN-10: 4101214360
  • ISBN-13: 978-4101214368
  • 発売日: 2008/5/28
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 2 cm
ヒト型ロボットが実用化された社会。
ロボット学者の祐輔と進化心理学者の玲奈は、ロボットのケンイチと
共に暮らしている。
三人が出席した人工知能のコンテストで起こった事件から、
悪夢のようなできごとは始まった。
連続する殺人と、その背後に見え隠れする怜悧な意思が、
三人を異世界へ引き寄せる―。
人間と機械の境界は何か、機械は心を持つのか。
未来へ問いかける科学ミステリ。
...とのこと.

東北大学・機械系特任教授も務める著者の作品.
# 薬学研究科の出身にして,自らの作品のために調査を進めた結果,
# ロボット工学にこれだけ造詣が深いとは,何とも頭が下がる.
ロボットの心に焦点を当てた作品.
人間のようなロボットとロボットのような人間が登場する.

デカルトの方法序説,2001年宇宙の旅,チューリングテスト,
サールの中国語の部屋,小説,指輪物語,不気味の谷,など,
人工知能に関する話題がいっぱい.
# 全部,調査したのだろうな...すごい...

脳の密室を抜け出し,自意識がネット全体に広がる.
# まさに,脳神経ネットワーク
それだけではなく,宇宙の密室までも超えてしまうとは.
# ここは難しく理解が不十分...

人間のような心を持つためには,守るのではなく守り続けること,
考えるのではなく考え続けることが必要である.
非常に奥が深い.参考にしよう.
# 人工知能学会の全国大会が楽しみだ.

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