科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)
森博嗣
- 新書: 197ページ
- 出版社: 幻冬舎 (2011/6/29)
- ISBN-10: 4344982207
- ISBN-13: 978-4344982208
- 発売日: 2011/6/29
- 商品の寸法: 17 x 11 x 1.4 cm
「横行する非科学に騙されるな!」 元・N大学工学部助教授の
理系作家による科学的思考法入門。
科学――誰もが知る言葉だが、それが何かを明確に答えられる人は少ない。
しばしば「自然の猛威の前で人間は無力だ」という。
これは油断への訓誡としては正しい。
しかし自然の猛威から生命を守ることは可能だし、それができるのは
科学や技術しかない。
また「発展しすぎた科学が環境を破壊し、人間は真の幸せを見失った」ともいう。
だが環境破壊の原因は科学でなく経済である。
俗説や占い、オカルトなど非科学が横行し、理数離れが進む中、
もはや科学は好き嫌いでは語れない。
今、個人レベルの「身を守る力」としての科学的な知識や考え方とは何か。
...とのこと.
タイトルに惹かれて,読んでみた.
科学的とは何かを科学的に書いた本.
ある程度完備された現在の科学社会において,科学は好き嫌いの問題ではなく,
少なからず対峙しなければいけないものである,と説いている.
結論だけを求める人は,そこで思考が停止しており,非常に危険である.
数値データから自分なりに解釈を見つけ出すのが,安全である.
これを面倒と思うかどうかが理系の好き嫌いを分ける.
# 東京ドーム何個分より,厳密な数値を出してもらった方がよほど
# 分かりやすい,ということ.
個人の感想(主観)ではなく,客観的な事実を受け入れるようにしよう.
仮説は実験により強化されるが,実験自体は科学ではない.
実験を繰り返すなどして,万人が確からしいと認めていく過程そのものが
科学である.科学は最も公平である.
# 研究においても重要だな.
見かけ,主観に,だまされないようにしよう.
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